薄情

なんかこっちにきて、だいぶ落ち着いてきた。
何か素で同期の中心の一角を担ってしまっている。
今は楽しい。本当楽しいけど、家族のことがどんどん自分のなかで離れていく。

離れるというか、心配だし、今すぐにでも会いたいけど
実はおれは家族のなかにいることで、とんでもなくセカイを狭めていたのかもしれないとか少し思う。

どうしても家族を思う時間が減ってきている。
それは機械的に、絶対的に仕方が無いことなんだけど、それに後ろめたさを感じないわけじゃない。

ゴールデンウィークに帰っても、タイミング悪く母親は治療中だし。
その世界を見て、自分が何を思うのかがわからない。

たぶん、焦るだろうと思う。
母親の命のタイムリミットは、医学的、統計的にはある程度可視化されている。
その時間にとらわれることで、たぶん俺はいくつものことを失う。
でもとらわれなければ、それもまたいろいろと喪う。

幸か不幸かはわからん。ゲームではないけどさ、これがもしかゲームだとするなら、ひどい設定のゲームだと思う。

たぶんさ、常識はしらんけどさ、今後母親の治療に、保険適用外のヤツで大金が必要だったりさ
もしか親父が倒れてうちが動かなくなっても
たぶん今の俺なら、ほんの少しはつなげるくらいの金は借りれると思う。
俺なんか当てにはされてないけど
本当の本当の最期のカードを作っておく、いわばちゃんと働いて社会的な信用を作り上げるのが、今の俺が家族にできることなんかなーとか。

まあなぁ。いい加減俺も考えても仕方ないことを考えるのやめた方がいいんだろうなぁ。

考える時間が、減った。
自分を薄情に思う起源があるなら、たぶんそれだ。