貧乳

あー、マジで結婚したいなー。
早く家庭を持ちたい。マジで気づいたら23歳ってちょっと焦ってしまってる。


何か細かいこと気にせずに、普通に女の人と出会う機会があれば
さっさと勇気を出して向かって、付き合ったりとかできるならしたほうがいいんだろうか。

どうにも女性と付き合うって、ふしだらというかなんというか。
だってさ、僕が10代ならまだいいけど
23歳でしょ?何か僕は結婚とか意識しちゃうんですけど。
まじめに付き合わないと駄目なんでしょ?

どうしても僕は、結婚とかに関してはひどく上から目線になってしまうだろうし(高望みし過ぎ)
かといってまともに女性と付き合ったことがあるわけでもないしさぁ。


だって常識的に考えてさ、今の女性達って、絶対こんな実家好きな男いやじゃないですか。
いつまでもかーちゃんかーちゃん言ってるし
男気も無いし、理屈っぽいし、別に頭がいいわけでもないしヘタレだし。

絶対僕の理想とする人は僕を好いてくれないですよ。



正直いろいろ高望みしている。
美人がいいよそりゃ。美人がいい、って思いますよ。
おっぱいがおおきいと非常にいい。
仮に、仮にですよ。とても優しくて、元気で僕好みの貧乳の女性がいたとしてさ。
でも、結婚までいったとしても、多分僕は日々、なぜこの人はおっぱいが無いんだろうなって
思うもの。絶対思うよ。思うね。間違いなく思うね。

最初はたぶん、いや別に俺そんなにおっぱいにはこだわりないんだ、とかいいつつも
言うね、絶対いつか酔った勢いで言うだろうな。
おっぱいにむかって「なんでこんなにちっちゃいんでちゅかー」とかいうだろうな。


そしてたぶん、良い言い方をすれば、僕は満足を知らない人間だから
CならD、DならE、EならFと、結局何カップでも満足しないだろうな。

ああ、別に立派なチンコがあるわけでもない。わがままなだけだ。


僕はわがままだ。一つでも気に入らないことがあると絶対にすぐにかわらないと気が済まない。

そして今まで、多分僕はすさまじく甘やかされてきた。
前にホテルに泊まったときも、ユニットバスという、何か便所の中に風呂があるシステムに遭遇したが
カーテンを湯船にいれることを知らなかった。
なぜ庶民達は、足をかがめて風呂に入っているのだろう、と風呂に入りながら考えた。



お小遣いだってもらってきた。お小遣いという言い方は語弊があって
家庭内ベーシックインカムという、新自由主義的思想に基づく経済政策の一つなんだけど
俺だけに配られてた。
学費も自分が払うなんて、数年前まで「世の中には経済的に大変な家があるんだなぁ」
とか思ってた。結構普通だってこと知らなかった。

家にはおやじのビールサーバーがある。飲みたい時にヒネったらいつでも出てくるんだ。

ご飯だってそうだ。お腹が空いたなぁって顔をして母ちゃんのところに行ったら
いつでも温かいご飯が出てくるんだ。

決して服とかにお金をかけるタイプではないけど
それはうちの母ちゃんがバーバリーとか買ってきてくれるからだ。



まだまだある。いくらでもある。
たしかに、俺は弱い。今じゃ生存能力も”外部(家族)"任せだ。


あまりにもひどい生活をしてきた。
自分があまりにもひどい生活をしてきているということに気がついたのも
ここ数年だ。ここ数年でこれなんだから
俺が全く意識してない部分で、相当人として終わってる部分がたくさんあるはずだ。


一人暮らししたら思い知ることだろう。