笑飯

M-1の最期の結果が出た。
やっぱりM-1を今まで見てきたモノとしては熱い思いがあった。

単純に面白いか面白く無いかっていうので評価していくと
1位:1本目のパンクブーブー
2位:ナイツ


って感じだった。ナイツは実はそこまで好きなコンビではなかったんだけど、なんだやるじゃんって感じだった。
全体的に大爆笑したヤツはあんま無かったかもw



ジャルジャルとかのヤツは漫才なのかどうかっていうので点数をつけるってなると低くなる。
あれはやっぱり、漫才とは言えないのではないだろうか。ただ面白かったと思います。
それはスリムクラブも何か同じで。

決勝のヤツも、純粋に一番面白いのならスリムクラブ、漫才の腕で決めたらパンクブーブー、になるのかなぁ?





ここからは超個人的見解として今までのM-1笑い飯の関係について話をしようと思う。
僕はM-1の歴史=笑い飯の歴史だと思っている。笑い飯抜きではなかなかM-1を語ることは出来ない。


笑い飯のネタは実のところそこまで僕と相性が良いわけではなくって。
笑い飯で笑うかっていうと、そこはなんか微妙なんですよね。


ただ毎回毎回出てはM-1を盛り上げて、優勝せずに引いていく。
それがもはや恒例行事のようになってた。

有名な奈良県立民俗博物館のネタとかは凄いものがあった。
確かフットボールアワーが優勝した年?で優勝は出来なかった。



そして2009年。前のルールだと、去年が笑い飯が出場可能な最期のM-1だった。
その最期のM-1笑い飯が見せた鳥人の漫才はものすごい評判が良かったもので。
鳥人っていうのは、上半身が鳥で下半身が人間の設定のヤツ。

鳥人の漫才に、紳助は100点をつけてた。こんな点数は過去に例がないものだった。
この鳥人の漫才は確かに凄まじいもので、その後の笑い飯の活動に影響を与えてくるレベルのものだった。
僕も凄い面白かったし、今までで笑い飯が見せたものの中で一番面白かったとも思う。



ただその後、決勝を1位通過したにも関わらず、最終戦でまさかのチンポジネタに走って
勝戦では一位通過なのに、最終戦で一票も入ること無く敗退。
これは本当に妄想の話でしかないけど、笑い飯は優勝する気がないんだなーって思った。
あえて敗退することによって、M-1で優勝できない笑い飯、というのが彼らの答えなんだろうなと思った。
もちろん狙って敗退なんてそれはそれで高度なものだし、そこまで優勝に執着はしない、っていう程度のものではあると思うけど。



で、まあルール変更があって、今年のM-1にも笑い飯が出られることになって。
しかも最期のM-1ということで、僕は去年のトリッキーな動きをした笑い飯がどう動いてくるのかというのに非常に興味があった。
といっても鳥人を超えることはできないっていうのはもう目に見えていて。


それで仮に優勝したとしたら・・・恐らくよほどのものじゃないと八百とかいわれるだろうな、と。
そんな中で笑い飯は最期のM-1で何をするの?って思っていたのだが



そこにきて準決勝一発目で見せたネタが、サンタウロスという完全に鳥人のパロディともいえるネタを持ってきて
その瞬間に、ああ、笑い飯・・・今年も死ぬつもりなのか・・・と思ったw

予選を高得点で1位通過、決勝であっけなく死ぬことによって、むしろあえて優勝しない感を出してくるつもりなんだって思いました。
それが笑い飯のやろうとしてることだろうと考えたし

去年で言えば鳥人の漫才を最終戦に持ってきていれば笑い飯は優勝してましたよ。
終戦で見せたネタはひどいもんだったから、仮にあれを決勝戦にもってきたら最終戦には進めなかったんだろうけどさ。
ただ恐らく、あれはわざわざ決勝戦鳥人をもってきて、最終戦にクオリティの落ちたものをもってきたんだと。
だから今年も、決勝戦サンタウロスをもってきて、最終戦でまたクオリティ落とすんだろうなーって。

審査人も、露骨に鳥人とかぶせたサンタウロスをやった瞬間にそれを察知したと思いました。
中でも紳助だけは確実に、コメントからもそれを確実に読んで動いたはず。
サンタウロスの漫才は1年越しの振りをもってくるっていう、いわば反則手に近いものだったしw



だからサンタウロスのネタもそこまで頭に入らなかった。
ああ笑い飯カッコ良すぎるわ、と。絶対優勝する気がないと思いましたね。

結果的に点数も高得点。
無事に最終戦に進出する、となった。


ただこっからですよ。今回の最終戦、めちゃくちゃ凄い争いがあったと僕は思ってます。
終戦のネタだけ見たらどれもそこまで面白くなかったってのが正直な感想です。
あえていうならスリムクラブが一番面白かったんじゃないのか?っていう程度ですよ。

でも出たメンツの意味合いが凄いんですよ。
1.笑い飯
まず上述した通り、歴史があって、こっから優勝取るつもりで2本目のネタで凄いのを持ってくる、となったら優勝すると思いました。
ただ優勝する気は無いだろうと思って見てたから、それはそれでどう動くのか気になった。

優勝したいと思わせたら笑い飯優勝


2.パンクブーブー
順当に漫才の腕と面白さでやったら勝つだろうけど、去年優勝して敗者復活からこれはどうなの?っていう。
敗者復活枠は今まで番狂わせやってきたじゃないですか。
サンドウィッチマンが敗者復活からの優勝
無名のオードリーが敗者復活からの準優勝(しかも優勝者より売れる)
去年は、一昨年優勝したNON STYLEが上がってきて、最終戦進出するっていう。
今年も去年のNON STYLEと同じで、パンクブーブーが前回優勝者としての圧倒的な実力見せて最終戦にあがってきた。

正直全然売れてないじゃないですかパンクブーブーって。
売れるとか売れないとかでM-1語っちゃ駄目なんだろうけど
最期のM-1パンクブーブーが敗者から二連続優勝って、まあ話としてはあるかなって。


3.スリムクラブ
これが一番訳が分かんなかったっていうか
面白かったっちゃ面白かったんだけど
アレは漫才なのかよくわかんない上に、こんなの優勝させていいのかっていう空気は絶対にあったw
実際面白かったんだけど・・・?っていう。



漫才を競う戦いだから、漫才の完成度が高くて面白い人が優勝するべきじゃないですか。
ただその最期の投票において、空気を読むか否かって絶対にあると思ったんですよね。
過去の優勝例から、絶対に裏でヤオとかは無いっていうのは確信してるところなんだけど
(ヤオがあるならサンドウィッチマンの優勝はありえなかった)
そういうのとは全く別で、やっぱり誰を優勝させれば良いのかっていうことは
漫才の面白さとは別の位置で投票に作用してくるはず。まして最期のM-1なんだし。




結果的に最終戦
笑い飯→露骨にネタのクオリティが落ちた、つまり優勝する気無し
パンクブーブー→一本目と完全に被っていたから、流石にあれで優勝するのは無い
スリムクラブ→突込みどころとして迷うけど、でも面白かったのはスリムクラブだったし、会場も審査員も一番ウケてた。

ということでスリムクラブが優勝、と思ったんだけど
結果はまさかの笑い飯が優勝ということで、「えーーー?」って感じでした。


ちょいひどい推測かもしれないんだけど、優勝した後も笑い飯ちょっと戸惑ってた気がして。
その後の紳助の「笑い飯は今まであえて優勝してこなかった、とったらあかん優勝やったw」っていう一言は
僕の言いたいことの全部が詰まってました。
紳助は笑い飯のファンっていうのはずっと公言してきてて
それをあそこで言うことの意味もわかっただろうけど。


でもやっぱM-1に出続けたのも、M-1を締めくくったのも笑い飯だったなぁって思いますね。
確かに松本のコメントから、優勝者を決める票をあんな感じで投じて良いのかってのはあったと思う。



個人的に思うのは、パンクブーブーが二連勝ってのが一番まとまりが良くって、三者ともその後得する流れかなーってのは思いました。
パンクブーブーは二連続覇者を持てるし
スリムクラブも十分に顔が売れたし(オードリー枠)
笑い飯笑い飯としてM-1を終えられたかなっていうw

たぶん今更笑い飯が優勝してもそこまで注目されないと思うんですよねw



10年間M-1には楽しませてもらったと思います。
上に書いたのは本当に全部ごくごく個人的な私見なので大いに事実に反する部分はあるのだろうけど。

来年からも何かやって欲しいなー。