雨豚Ⅱ

アメーバピグを初めて三日ほど。


今日も僕はキモいアバター(全裸)とともに、アメーバ世界を徘徊して、可愛いアバターの子をつけ回して遊んでました。
今日のテーマはアレですね。
平日の昼間から学校行かずにピグってるヤツらどもに、鉄拳制裁を加えるという、昼周り先生的なそういう。





そしたらね、とあるルームでさキモいアバターのヤツが、女の子に絡んでたんですよね。
俺も混ざろうと思って一緒に絡んでたんだけど
実はそのキモいアバターのヤツは課金厨で、高いアイテムとか持ってる中学生だと判明したんですよね。



急にその中学生のアバターが変身して、オシャレなアバターに変身するわけ。王冠とかもってた。
それで「お前らには買えねーだろ」「課金してねーヤツがうっせーんだよ!」とかって、こう女の子を罵ってるわけですよ。
しかもこう、罵られた女の子も、課金アイテムを前にして「ぐぬぬ」みたいなことになっちゃってるわけ。

これはたまんねーぞと。こんなもん、ピグ以外じゃ滅多におめにかかれねーシロモノだぜと。
しかもその課金厨、「俺の部屋に来いよ。オシャレを見せてやんぜ?」みたいなことやってたからさ。
さっそくそいつらの部屋に行って、彼らとこう、親睦を深めるわけですよ。
「お前らいくらくらい使ったんだよ」みたいな。

聞いたらさ、2000円ですよ2000円。
2000円でそこまでいきがれるピグの世界ハンパねーなーと。


何かそんなんでしばらく話してたら「なんだ、ヤンチャしてるけど案外気の良いやつらじゃん」と思いました。
と、思った次の瞬間に部屋から強制的に追い出されたんで
ソッコーでさっきのヤツらのIDから辿って無理やり追っかけてやりましたよ。
結局またブロられたけど。






昨日の夜に散々嫌がってるのをつけ回した(でも部屋から出て行かない)女(仮名:B子)を探してたんですよ。
今日も僕はその子がいたらちょっかいだして遊ぼうと思ったんだけど、なかなかいない。


昨日散々いじりまくって、向こうもガン切れしてた(でも何故か部屋からは出て行かない)からさ。
仮に見つけても、ちょっとどうしたらいいかなーとか思うわけですよね。



んで、ちょっと前に仲良くなったちょっとヤンチャっぽい女の子(仮名:A子)を見つけたから、のんびりルームの隅で話してたんですよ。
このA子ちゃん、結構僕のこと気に入ってくれてるみたいで、ちょくちょく僕のいるところに飛んでくるんですよね。
で、A子とぼーっと話してたら、B子がそのルームに入ってきたんですよ。偶然。


近寄っては来ない。けど誰かと会話をする様子も無いんですよね。
絡んでほしそーーーな顔してるわけ。


なんだこいつめんどくせーなと思って気付かない振りしてたら、来るわ来るわ。チラッちら目の前横切ったりしてさ。
いい加減に「このメスブタ、マジ一発いれんぞ」と思って追いかけに行ったら、キャーキャー言いながらB子逃げまわってさ。

そしたらさらに、昨夜僕に「キャハハ、キモーイ」とだけ言って消えた小五の女の子(仮名C子)が偶然また現れてさ。


で、まあそんなのしてたら、A子、B子、C子が僕を完全に囲む形になってしまって。
C子が不用意に「キモーイ、死ねw」って僕に言い放ったのをスタートとして
A子がマジギレですよ。「見た目だけで判断するとか何なのクソガキ」とか言い始めて。


何でこいつら、アメーバピグにそんな本気になっちゃってんの感じじゃないですか。
どう考えても俺が一番悪いんですよ。でもA子ちゃんは気合入ったオンナだから、ダチがどうこうされんのとか許せねータチなんでしょうね。
すっげえ良い子なんですよ。でもお願いだから、そんなかわいい癒し系アバターで喧嘩すんのは辞めてくれよって思うじゃないですか。



僕が昨晩散々B子をからかいまくったのが悪いってのは火を見るより明らかなのに、明らかに火を見てしまってるわけ。
いやー後悔しましたね。オンナの喧嘩はマジこえーよと思いましたよ。

あえて勝手なことを言わしてもらうと、僕は別に罵られても「ははは、こやつめ」と思うタイプなので
喧嘩とかされても申し訳なさしか出てこなくてさ。


あー、ピグやべーなーって思いました。完全に俺はピグを舐めていましたよ。
彼らは、本気だったんだ、って思いました。
小中学生は、本気でピグをやってたんですよ。これはほんと、茶化しとか無しですよ?
あーこいつら、ネットで青春してんなーと思いましたね。
僕も初めてネットをやっていた頃の荒荒しさみたいなものを思い出しましたよ。


ネットを始めたばかりのころは、本当に楽しかった。年上の大人たちとやりあえる、そのフィールドが。
そしてそのころ・・・「はは、若いなー」とかやってる寛容な大人たちが・・・憎かったっ・・・!!
大人ぶってカッコつけて・・・言いたいことを言わない大人たちが憎かった!!憎たらしかった!!

そして俺は・・・同じことをしていた・・・ピグで同じことをしてしまっていたっ・・・!と。







というわけで、ピグを引退しようと思います。二度とピグはやりません。