大学

たまには大学のことを書いてみようと思う。



突然だが僕は大学に友達がいない。
というか、大学で友達が出来なかった。


というのは嘘で、二人だけいる。
一人は何とか語学の時間(最終的に行かなくなった)に
何とか外人教師の「ハーイ!二人組ペアーツクッテクダサーイ!」の攻撃魔法を防ぐための
必死なペア探しの末に、微妙にしゃべる仲になったやつ。
でももう半年くらい見てない。

唯一メアドを知ってる大学の友達。ただメールは3年してない。
ってか今思い出したが、メアド変えたことを教えてない気がしてきた。

まあそんな、一応会ったらちょっとだけしゃべる。そんな仲。
もしかしたらもう二度とあわないかもしれない。




もう一人は席指定の情報系の講義で隣の席になった女。たぶんイケイケっぽい。

隣になって向こうが結構積極的にしゃべりかけてくれたので
「お、なんだこいつ、俺に気があるんじゃないか?」とか散々思わせぶりな態度を取り続けた糞ビッチ。
授業がダルいのかいつも机に突っ伏してた。

俺は「後ろの窓、閉まんねーかなー?」みたいな顔しながら
ローライズの隙間から覗くパンツを毎週見てた。
1回の木曜日に毎週訪れる、安定したパンツの供給源である。
1年くらい姿を見てない。
課題とか出ると、タッチタイピング楽勝のデジタルネイティブの僕に尊敬のまなざしを向けてくるので
しょうがないから、いつもawayokubaとか思いながらかわりにやってあげていた。


たまにすれ違っても、いつもイケてるメンズと歩いてるから
声かけても悪いかなとか思って、スーっと離れてる。
たぶんもう二度と会うことはないであろう糞ビッチだ。



ただ中学や高校が同じの友人は何人かいる。だからそいつらとは会ったらしゃべれるんだけど
彼らは彼らで学校に全く来ない上にすでに卒業してしまったため、今のキャンパスには僕は一人。



僕はよく、自分のことを非コミュと称している。
たぶんそこに関して嘘偽りはないのだけれど、自分のことを非リアとはあまり言わないようにしてる。
というか、書いたことはないと思う。微妙にそういう気は使っている。



何だかんだで僕は自分の現状に満足しているというか、あまり大学に友達がいないことが苦じゃないので
(欲しいと思わないかというと、微妙に嘘になるが)
自分が非リアだとはあまり思っていない。

間違ってもリア充ではないけど。
少人数制の講義は全部友達が出来なさ過ぎて逃げだして、ゼミとかもやってないので
本気で大学で口をきける人間がいない。
いつも扉を開けながらゼミやってる教室とかを苛立ち混じりに締めて回ったりしてる。
瘴気が漏れていて体調に悪いのだ。




僕が大学で友達が出来なかった理由はまあ、非コミュであるという一点に収束していくのだけれど
入学時点からそこまで友達を作ろうって想いは少なくって。

作ろうって想いはあったんだけど、作ろうとしても出来なかったから
入学三日目くらいで、遠い校舎のトイレで泣いた。
絶対クラスで目立ってるあいつより俺の方が面白いのに、とか思いながら泣いた。




まあそんな苦い思い出もあるけど、三年の無職期間を経て、やっとの思いで入学した時点で
何か満足しちゃったんですよね。

僕はずっと身分が欲しくて大学生という身分を渇望していたので
それがもらえたなら、あとはもうどうでもいいやって感じで。
これでカラオケ行くのに保険証出さなくて済むわみたいな。

ずーっと、「未来に何の不安もない、ぼーっと出来る時間が欲しいなぁ・・・」と思っていたので
それを手に入れられただけで満足だったんですよね。


そういう意味で、1回の頃は楽しかった。
何一つとして大学生として充実感を得たことはなかったけど
20歳の自分としては満足していた。
大学に行って、マジくっちゃべってるこいつら死なねーかなーとか思いながら講義を受けて
河原でボーっとしたり、原付で行ったことのないような山とかに行ってみたりとか。
行ったことのないジャスコ行ってみたりとか。

今も昔も僕は結構一人で行動するのが好きだから、かなり充実していたと言える。
ぼっち充という道はそこまで難しいものじゃなくて、ぼっちでも充実しようと思えば割と自然にこうなるものである。
おなたろーさんから漂うイケてる大学生オーラは、こういう地道な活動から練り上げられるものなんですね。


っていうか、ちょっと重いことを書いちゃうと、僕は高校やめたあと3年間孤独な生活を歩んでいたので
今のこの大学でぼっちっていう現状に対して何ら違和感を持ってないんですよね。
だから特に寂しいとも思わなければ、自分が充実してないとも思わないんですよね。
むしろ大して素地がないのに、"大学生"になろうとしてるヤツこそ負け組だと思いますね。
友達が見つからなくて昼飯が食えないとかマジ笑えるじゃないですか。
僕みたいに諦めの心を持って、原付で学外に出てココイチとか食えばイイじゃんみたいな。まあ僻みなんだけどさ。




あの頃は就職活動も楽勝ムードだったので、「ああ、やっと人生落ち着いたのかー・・・」と思ってた。

ただ2回の頃にリーマンショック就職氷河期突入ってムードだったので、そこからまた世界は変わっていくのだが。
まあそれはまた今度。



僕はたまに、20歳くらいの大学生じゃない子に、大学に行ってみたら?ってなんとなくポストすることがあって。
もしかしたら大学なんて行っても時間の無駄になるだけかもしれない。
だけれども、高校を出てすぐに大学に行かずに、数年間なんやらかんやら、それこそプーたろうでも良いので
ちょっと高校出てから時間を置いた後に行く大学っていうのは、大きく視界を開く存在だと思えてならないんですよね。
世間体としても、浪人生で通しておけば良いし。

うちの従兄弟は高校辞めて、今は料理にハマってるっぽくて
各地を旅して料理の腕を磨くんや!とかいってて。こういうのも良いなーって見てるんだけど
本音を言ってしまうと、こういう子こそ大学に行くべきだと思っちゃうんですよね。
大学に行ったら行ったで、逆に料理に向かう立場がいろんな意味でグラついちゃうかもしれないんだけど。



大学に行くだけで貰えるのは、学士と、4年間の時間。
学士は誰にとっても平等なのだけれど
4年間の時間の重みは、たぶん1年を棒に振った人間のほうが、より重く活用できると思うのです。


無論のこと優秀な人なら、そんなことをせずとも
最初から高校3年間勉学に励み、大学入学後も常にトップギアのまま爆走して
アカデミズムの世界をガシガシ突き進んでいけるのかもしれないけどw



たぶん僕は、普通に高校を普通に卒業して、何となしに適当な大学に行ってたら
今よりはリア充にはなっていただろうな、とは思う。
普通に大学に友達はいただろうし、ゼミとかもやっただろうし。
鍋パとかしてたかもしれない。バイトとかもしてたかも。
彼女もいたかもしれないし。

ただ同時に、自分の性格を考えると大学を辞めていた可能性も大いにあるだろうなぁとも思う。
わりと楽しんで行ってた高校を、ああもたやすく辞めちゃう、となると
大学を辞めることに躊躇はしないだろうなーと。



とりあえず僕は、大学4年で得られるモラトリアム期間追加システムが凄く好きなんですよね。
就職とかを意識すると、これはちょっと問題のある考え方になっちゃうんだけど。


ただどうせ自分の未来数年間を描けないのなら
大学で数年過ごすのも良いんじゃない?っていう。
めんどくせーなら辞めちゃってもまあイイんじゃないの、とか思ってるし。


僕は大学に救われたので、どうしても大学という場に神聖さを感じてしまう。
ただ就活とか新卒とかっていうのを視野に入れちゃうと、ある意味大学ってのは地獄への入り口だったりもするんですよね。


でもそんな風に、リーマンなんてめんどくせーもんやってられっか!って人は
だからこそ大学に行ってサークル活動に明け暮れたり
友達と趣味で通じ合ったりするのは、学費分の価値はあるとおもうんだけどな、って。
僕みたいになるかもしれないけどさ。